遅ればせながらインプラント治療を始めてから5年弱、インプラントの埋入本数そろそろ200本の達しようとしています。そこでこの節目に当たり、当院のインプラント治療について、これまでの実績のご報告と現在の基本方針についてまとめたいと思います。
●インプラント本数198本に対し、2次手術を除いたオペの回数が103回。ただし骨増生のみの手術が5回で、したがって1回のオペでの平均埋入本数は約2本でした。
●上顎が103本、下顎が95本で、ほぼ上下顎同じ埋入数でした。
●使用したインプラントは、ノーベルリプレイス・テーパードが124本、ストレートが69本、スピーディが5本でした。最初にテーパードを導入し、その後下顎にはストレートを用いるようになり、最近スピーディーも使用し始めたという状況です。
●長期の予後はまだ語れる期間ではないですが、これまで埋入したもののインテグレーション、すなわち骨と結合せず、除去したものが4本ありました。
●その原因。2本は安静にすべき期間中に対合歯と咬みあってしまったためにインテグレーションが阻害されました。また2本は骨移植に関係するものでした。うち1本は既存の骨の上に移植材を置いた部位に埋入しましたが、深度が浅くて骨に固定できていませんでした。これら3本は再度埋入しなおし、きちんと結合しました。残りの1本はソケットリフトで骨を作った部位に埋入しましたが、結合せず除去し、使用しませんでした。
● 埋入手術にあたって、1回法が31回、2回法が62回、1回法と2回法の混合が4回でした。近年の傾向としてはインプラント表面性状の改良等により骨との結合がしやすくなったため、1回法で行うのが主流になってきているようですが、当院の傾向としてはむしろ2回法が増えています。というのもインプラント周囲の歯肉の形をきれいにするために、2次手術時に修正する場合が多いからです。
●オールオン4をはじめとする即時荷重も数回行いましたが、主流にはしていません。
●フラップレス(粘膜を開かない手術法)は現在まで行っておらず、また基本的には採用する予定はありません。手術の安全性を確保するためです。
●骨増生手術は、GBRが13回、これには主に切削時に集めた自家骨とβTCPなど人工材料の混合物を同時に用いています。また下顎枝から採取したブロック骨の使用が2回あります。
●上顎洞関係の手術は歯槽頂からアプローチするいわゆるソケットリフトが10回、側方からのサイナスリフトが3回です。
●GBRのメンブレンは主にゴアテックス(非吸収性)を用い、2例ほどバイオメンド(吸収性)を用いています。人工骨材料は主に国産のオスフェリオン(βTCP)、セラタイト(βTCP+アパタイト)、アパセラムAX(多孔質アパタイト)を用いています。
●術前のCT撮影は、必要に応じて行っていますが、半数以上の症例に及んでいます。これまでは市民病院に依頼して医科用のヘリカルCTを撮影してもらい、データを分析していましたが、年内に院内に歯科用コーンビームCT撮影装置を入れる予定です(2009年11月CT導入しました)。
●1度の手術で埋入する本数は最大4本程度、またできるだけ片側にとどまる様にしています。ただし、オールオン4など必要な場合はその限りではありません。
●インプラント治療実績